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「見る力」についてもっと知るための新刊をリリースしました!

「見る力」についてもっと知るための新刊をリリースしました!

2022年11月26日
「見る力」についてもっと知るための新刊をリリースしました!

2022年7月に刊行した『読み書き障害(ディスレクシア)のある人へのサポート入門』の編集を担当した村上文です。

おかげさまで好評をいただき、一般社団法人読み書き配慮さんでも書籍をお取り扱いいただくことになりました。
より多くの方に手に取っていただき、読み書きに苦労している人たちへのサポートが充実することを心から願っています。

さて、読み書きに障害のある子どもへの支援や検査の話が俎上にあがるとき、「音韻処理」のむずかしさについて取り上げられることが多いと思います。

「音韻処理」とは、文字記号→音→言葉という一連の変換のこと。「読む」とは、文字記号を視覚的に認識したうえで音に変換し、さらにその音のならびを言葉に結びつけて言葉として理解し、言葉と言葉をつなげて文章として理解する作業のことです。

ICT機器などを利用することで、「音韻処理」の中の「文字記号を自分で読むこと」をショートカットしてしまえば、「音→言葉(=音声での文章読み上げ)」でダイレクトに脳にインプットすることが、読み障害の最良の支援となるわけです!

ちなみに、「書く」とは、言葉を(文章を)文字記号にアウトプットする作業にあたります。書きの障害に関しては、「音韻処理」のむずかしさ以外にも、日本語特有の漢字をビジュアル的に記憶することの苦手さとの関連があったりします!

ウンチクは、ここまでにして……

じつは、もうひとつ、おさえていただきたいポイントがあります。
それは、「見る力」についてです。
『読み書き障害(ディスレクシア)のある人へのサポート入門』では、047ページ「視覚認知の困難について」で触れている内容です。

視覚障害などがなく、視力に問題がなければ、文字を読むには「見る」=「文字を目で追う」という動作で対応します。その「見る」という作業にむすかしさを抱える子どもたちのことをきちんと理解してサポートしてほしい……そんな思いから、奥村智人・三浦朋子両先生に原稿をお願いし、『「見る力」が弱い子どもへのサポートQ&A』という本が生まれました。

「文字を書くとき形がくずれる」「ノートに書くのがすごく遅い」「文章を読むのがたどたどしい」…、こういったことの原因に、「見る力」の弱さがあるかもしれません。

目の使い方がうまくいっていない子どもを幼児期から支援することによって、子ども自身が「見る」コツ、「文字を目で追う」コツをつかむことができます。

11月の新刊『「見る力」が弱い子どもへのサポートQ&A』では、生活や学習の基本動作にとって大切な「見る」機能とは何か。その基本を解説し、遊びを通した「見る力」のトレーニング方法を紹介しています。就学してからどのような工夫をすればいいか、代替手段を使ってどう学習すればいいかも説明しています。

また、「ボールをキャッチするのが苦手」「折り紙が苦手」といった、目から入った視覚情報を自分の手や足など体の動きとどう連動させればいいかがわからず、うまくできない子どもの状況にもスポットを当てて、トレーニングの方法などを紹介しています。

『「見る力」が弱い子どもへのサポートQ&A』も、『読み書き障害(ディスレクシア)のある人へのサポート入門』とあわせて、ぜひご一読ください。

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